ダラムサラ最終日。
デリーでお金使うならここで、って思い お土産を幾つかダラムシャーラーで買った。昨日もヒマラヤクリスタルが欲しいな~と思ってブラブラしていたら、露天の手作りアクセサリーが目に入った。少しグレーがかったクリスタルが 黒い糸で編み込まれたインディアン風ネックレスだった。しばしチベット人のおじさんとやり取りして、600ルピーを400ルピーにしてもらった。おじさんはクリスタルだと言った。黒糸はパラシュートに使われている素材だとも。
しかし、日本に帰ると偽物だったと解った。本物のクリスタルは眼にかざした時、映る景色が上下が逆さになるそうです。
でも、そのおじさん、これが今日 最初で最後の売り上げだって寂しい顔してたので文句はありません。値切ってごめんよ・・・。
“HIMARAYA”っていうインドのアーユルベーダコスメブランドの、リップクリームとヘアオイルがとっても良かったので そこでお土産を買い揃えた。完璧だ!
あるお店の超カッコイイ男の子が お昼を一緒に食べないかと誘ってくれた。長髪のチベット人。エラの張った足の長いアメリカンインディアンの様な男の子。切れ長の目で日に焼けててエキゾティック!!でもゼンと約束があったので断る。
ふぇ~ん、残念。 でも今日出発だし、彼は私には若すぎる。
LOSELING GUEST HOUSEをチェックアウトし(レセプションのお坊さんも、タイプだったんだよなぁ・・・)、荷物をシンフォーの学校に預かってもらう。紹介が遅れたがシンフォーの学校の組織名は THE CHARITY OF WHITE TARA という。ゼンも今日デリーに発つ予定で 一緒に荷物を預かってもらった。ゼンの友達が働いているレストランに、さよならを言いに付き合った。そのレストランは いつも朝ご飯にドーナツとチャイを摂っていたベンチのある小路の先にあった。少し高級なチャイニーズレストランで、エスプレッソなんかがあった。外に座って喋っていると 隣にゼンの友達の先輩という子が来て座った。彼の名はチョークといって、ダラムシャーラー生まれのチベット人だった。チョークはとってもお喋りで 何でも良く知ってるインテリ君だ。IT企業で働いているそうで、ここには休暇で帰ってきたそう。彼の話が面白くて面白くて何時間も聞き入ってしまった。アジアの歴史を本当に良く知っている。チベット民族については勿論、モンゴル民族の昔話や言い伝え、韓国テレビドラマや日本の秋葉カルチャー、東南アジアの国々の成り立ちも なんでそんなに良く知ってるの?って言うくらい、アジアの事ならジャンルを問わず物知りだ。僕は単純に自分がどこから来たのか知りたいんだ、と言っていた。彼にとって アジア全体が自分の国という認識だった。いつの間にか周りにいた人達も巻き込み、彼を取り囲む形でお話会みたいになってしまった。
その中には チベット絵画の店でお喋りしたカップルもいた。結局あの店で絵を買った?ううん、チャイをご馳走になっただけ。ちょっと高かったよね~。うん、噴火はアイスランドだったね~、などど会話。
いつの間にか時間になり、学校に荷物を取りに行く。ソナンと道端で会う。もう発たないといけないんだ、と挨拶する。彼がまたあの瞳を見せ ごめん、仕事があってバスまで送りにいけないんだと言う。そんなのいいよ、本当にありがとう とお礼を言って握手をする。あ~、アジアはなんてそっけないんだ。ヨーロッパ式にキスとハグをしたかった。
デリー行きのA/C付きデラックスバスのチケットは数日前に手に入れていた。ゼンは別のバスだった。バス停に向おうとすると、なんとシンフォーと生徒達が道で待っていた。男の子が私の荷物をひょいっと取って持ってくれる。ぞろぞろとバス停まで送ってくれて、荷物をバスに積んでくれる。チベット伝統の白いスカーフを生徒一人一人が一枚づつ首にかけてくれ、旅の安全を祈ってくれる。私を泣かせたいの???と叫んでしまう。
バス停前で。ああ、みんなかわいい~~~。
バスに乗り込むと窓の下で 生徒達が声を揃えて歌を歌ってくれた。自分が彼らにとって重要人物の様な気持ちになる。ひ~ん、泣きそうになるのを必死で押さえた。
ありがとう、もうやめて~~、また来るよぉ~!開かない窓から手を振り続ける。
他の乗客が次々乗ってくる。私の隣に座った若い成金インド人が携帯で大声で喋っている。バスのドアが締まり、ついに出発。みんなが見えなくなって なんとも寂しい気分、だが。
出発するとすぐ、1人1本づつミネラルウォーターが配られ、備え付けのTVでコメディ映画が上映される。隣のインド人が指差して大笑いして、私にこの映画最高だよ~!と言う。
さすがデラックス・・・。
頼む、少ししんみりさせてくれ。
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