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アートメイクサロン“La paresseuse”の技術者 HIROMIの日記です。旅日記や、日々思ったり感じたりしている事を書いていこうと思います。どうぞ おつきあい下さいね☆ 

La Paresseuse BLOG

   
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出発準備

あと何日かで、リシケシュを離れる準備をしなければならなくなった。
ニケタンを出たらもっと北に、ダラムシャーラーに行くつもりでいた。
手段としては鉄道は無いのでバスになる。バスでデラドゥンまで行き、乗り換えてダラムシャーラーという一晩と半日の旅。なぜいつも夜行を使うのかというとホテル代が一泊分浮くからであった。貧乏旅の基本。
ジョン夫婦も私と同日にチェックアウトする。同じ様にダラムシャーラーに向かうそうで 良かったら一緒に行かない?と誘われていたのだが、実は彼らは新婚旅行中なのだ。2人ともバツイチ同士で再婚したばかり。それで納得。ジョンとワクワク話をしていると ユワンが妙な感じになるのを知ってはいたので、考えとく、と返事していた。
こんな時 男だったら良かったな~と思う。

クンブメーラに合わせて、この週末 ニケタンでも祭りみたいなのをやってはいた。お偉い人達が沢山来ていた。メンバーというか出資者というか、そんな方々が集まり賑わっていた。この三日間は別の調理人が来ていて、通常と違うメニューだった。オイリーだが確かに豪華だった。でも私はいつもの方が好き。
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特別な揚げ菓子と 食事の前に唱える祈り

そして日曜日は ヨガの道場を開放して、リシケシュに集まった信者達サドゥ達を迎え 無料でこの豪華な食事を提供していた。
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リシケシュの街に出て、インドの音楽を買おうとCDショップに入った。
瞑想、ヒーリング、インドポップス、ヒンドゥ、仏教、タオなどが壁一杯に並んでいる。色々眺めていたら、お店のおじさんがそれらは一枚で340~350ルピーだけど、これならそこの列の全てが入っていて350ルピーだよ、とコピーCDを勧めて来た。
ねえ、それ大丈夫なの?著作権って無いの?あるけどいいんだろうなあ、ここではきっと。
結局買わなかった。後でひどく後悔はしたが。

ユキのホスピタル騒ぎで、何だかインド人の間で私の株が上がったようだ。
みんなが声を掛けてくる。英語が話せないおじいさんがヒンドゥで一生懸命話しかけてくる。全然何言ってるか解らない。しかし、どうも私の言う事は解るらしい。この人がジャイさんという人に私の事を色々話していたようだ。食事の時、このジャイさんが話しかけてきて、ここを出たらダラムシャーラーにいくと言ったら、私が途中まで乗せていってあげようと提案してくれた。このジャイさん、ヨガをアメリカで教えたりして とても偉い人みたいだった。それはとても嬉しい提案だったので喜んで受けようと思った。でもしかし、人間と言うのはわからない。ヨガティーチャーのサッチンは、彼は講話(説教)はとても上手いよ、でもプライベートな個人的なことは分からない、どういう人間かは知らないと言った。一応ニケタンのスタッフに相談する。病院に来た長身の彼は それはすごいよ、彼なら大丈夫、是非連れて行ってもらいなさいと言った。パルモスも彼は信頼できる人だと思うよ、大丈夫だよと言ってくれた。じゃ、お願いしようか。明日の朝7時に食堂前に約束した。早速ジョン夫婦にその事を伝えた。

ユキは私もジョン達もいなくなるんじゃ嫌だ、独りでもデリーに行くと言った。
デリーに行っても一緒だよ、すぐ日本に帰るのは無理だから デリーで通訳のいる大きい病院に行って体力が回復するまで入院したらいいんじゃない?と提案する。うん、そうしようかな、すみませんが、ニケタンの人にバスの予約をしてもらえないかな?とユキ。にわかに心配になる。無理だろ。バックパックでデリーまでバスに何時間も乗れるか????

いや、待てよ。確かレクチャーで私をからかったインド人2人組(30代と50代♂)が今夜デリーに向かうって言ってたな。よし、彼らに便乗できるか聞いてみよう!我ながら素晴らしいアイデア!!ユキにパッキングしておく様に伝え、夕食前に彼らを捕まえた。そしてジャビール(30代の方)に ユキを同じ便に乗せてってもらってもいいか尋ねる。彼は、今ね クンブメーラのせいで 道が混んでて大変なんだ、バス停まで行ってくれるタクシーがないんだよ、いま それで知り合いに車を頼んでいるんだけど 遅れてるんだ、もしかしたら明日になっちゃうかもしれないけど、それでもいい?という。もちろん!面倒を見てくれなくてもいい、ただ独りで行かせるのは心配なのでお願いしたいんだ。多分彼女はデリーに着いたら 大きな病院に行くから、デリーまで何とか同行者がいると安心なの、と言うと 分かった、任せておいて、大丈夫!!僕らが責任持って連れて行くよ、なんなら病院まで送っていくから心配しないで~と言ってくれた。この時、私の感謝は爆発した。よ~かったぁ~~!!これで心おきなくニケタンを去れる~。

夕食時にユキを2人に紹介した。彼らはユキに、ごめんね、まだ運転手から連絡が無いんだ、何時になるか分からないんだけど用意だけはしといてね。もし彼が来れなかったら明日になるけどいいかな、連絡があったら教えるから、と言っていた。彼女もホッとしたようだった。
夕食が終わって片付けていると、ごめん、運転手から連絡があって今日は無理みたいなんだ、明日の朝出発になったよ、と教えてくれた。うん、わかった、仕方ないね、OKだよと答える。
みんな明日出発だね、今夜はゆっくり眠りましょうと各人自分の部屋に戻る。

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滞在中少しだけ大きくなった施設内のマンゴーの実
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アシュラムから見える景色。夜、山火事になると赤い炎が美しかった。

朝、気持ちよく目が覚め 準備万端にして外を見ると、ユキの部屋の前でパルモスとニケタン専属運転手とユキが何やら話している。なんだなんだ?と行ってみるとユキに バスの予約キャンセルしてくれなかったんですか!?と問い詰められる。え?何?あの2人組と行くんでしょ?予約なんて頼んでないよ、どの便か分からないし しなくても乗れるでしょ?

パルモスになんなの?と聞くと、あの2人組はもういないよ、昨夜遅く発ったよ、という。
え゛~っ!!!!どういう事? どういう事??頭が真っ白になる。パルモスに昨夜の流れを説明すると、それいつ約束したの?と言う。夕食の時にユキを紹介して、9時過ぎに明日になった言われて部屋に帰ったのよ。いや~、でも その前に彼らは僕に 病気の日本人なんか連れてかないよ、とにかく運転手が来たらすぐここを発つって言ってた。
私は走って、彼らの泊まっていた部屋に行って確認する。鍵がしっかりかかっていた。そんな・・・。
パルモスは 門番が昨日の夜 男が2人発ったのを確認しているから間違いないよ、彼らはもういない、だから ユキは独りでも発つって聞いてたから 運転手を頼んだんだよって言った。私があまりにものショックに言葉を失ってると、パルモスは 本当に酷い奴らだ、もう今度あいつらがここに来ても絶対に泊めない!って励まして(?)くれた。今回は頼み込まれて 嫌々泊めてあげたんだと言った。
あれだけ任せてよと大口叩いたのに。 あったま来た!!怒り心頭!!
病人相手にしゃあしゃあとそんな嘘つくなんて ひどいっ!!!

ユキに事の成り行きを説明して誤解を解く。彼女は表情を変えずに、いい、もう独りでこのままデリーに行くと言った。私はパルモスに 独りでも大丈夫だと思う?と聞くと、うん大丈夫だよ、背の高い 病院に行ってくれた彼にバス乗り場まで行く様に頼んであるから、彼が責任持ってデリー行きのバスに乗せることになってるよ、と言ってくれた。ああ、彼がいるなら安心だ。。。
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ありがとう パルモス!!

ユキのバックパックを運転手に渡し 部屋の前に止めていた車に乗るのを見届ける。
気をつけてね。うん、お世話になりました。
さようなら ユキ。

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帰れるか!?

川と平行の道を人の流れに乗るようにして 橋を目指して歩く。橋から延びる道にぶつかると、橋へ流れる人の波に混じる。超混んでくる。ラッシュアワー並みだ。対岸のメイン広場に向かう大勢の人の中、音楽隊やサドゥ達、バスやVIPを乗せた高級車が警察に保護されながら同じスペースを掻き分ける様にして進む。

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サドゥの写真を撮るスィクの人達。私にとっては彼らも十分被写体である。

みんな同じ橋を渡りたい。橋の入り口は特にひどかった。体の大きな警官が長い警棒を横に持ち すごい力で人の集団を押しのける。そこをクラクション鳴らしっぱなしの車両が少しずつ進む。みんな橋の脇の土手側に落とされる。叫び声、怒鳴り声、人を呼ぶ声、サイレン、警察の笛、音楽隊のマーチ。ふと私は静寂の中にいた。無声映画を見ているみたい。意識は胸から上にしかない。目の前に連なる後頭部と肩。 人・人・人。
 
美佳が突然、あ、やばい、すみません、私ここから出ないと!と眉間に皺を寄せていた。ごめんなさい、出ていいですか?もちろん。土手側の階段に降りる。美佳の顔が真っ青になっていた。実は私 パニック症候群なんです。こういう人出と大きな音の中にいるとなっちゃうんですと言う。いいよ、ちょっと休んで落ち着こう。なんかこの橋渡れそうにないから 階段降りてガート沿いに散歩しながら次の橋に向かおう。きっと何かあるんだ、こっち行けって事だよ。すみません。少し休むと美佳の顔色も良くなってきた。
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階段上から。押されて降りた人々。

階段をおりると、広い遊歩道になっている。先に進むとその遊歩道がキャンプ場の様な状態になっている。遠くから来た人々はここで寝泊りをしている様だ。ここで毎日沐浴し、神に祈りを捧げている。
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女性信者が髪を剃っている場面に出くわした。ものの10分で丸坊主。
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沐浴後、濡れた衣類を広げて動かぬ人達。太陽に当てて乾かしているのだ。
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説教を垂れるグルと、孔雀の羽で祝福してくれるグル。
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そこは色んな人達の集まる小さい村になっていた。気付くと私達にインド人が2人付いてきていた。色々話しかけてきて ビーリー(手巻きの葉煙草)を一本くれた。寄って来たサドゥが何か唱えて、私達の眉間に赤い染料をつけた。ついて来たインド人も付けられていた。小銭が無くて何もあげないでいると 彼らは小銭を渡していた。

次の橋は空いていた。なんの問題も無く渡れる。なんとその道をずっと真っ直ぐ行くと ハリドワール駅だという。バスは市街に入れず、不可能だと思ったので帰りは電車に決めていた。途中でしつこく付いて来るインド人を撒く事に成功。

駅までの道はパレードの行われる道だった。山車が脇に並んでいて軍隊警察が、道路規制していた。なんてラッキーなのだろう。もし最初の橋を渡っていたら、私達は駅にたどり着けなかった。色んなグルの山車が出ていて、サドゥが脇を固めていた。日本人女性の名のグルのポスターも見かけた。
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あるホテルの下についたら有名なグルが顔を出す。
歓声が上がりみんな立ち止まる。白人ボディガードが付いている。
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サドゥ達~~
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お菓子をくれたおじさん。おひげが素敵。


パレード自体は見れないが これでも~うお腹一杯。帰途に着くぞ!
気合を入れなおし、駅へ向かう。またこれが、すごい人。チケットを買うのに一苦労。がっちり制服を着た駅員さんが窓口の列整理をしていた。田舎のインド人はどうしていいか解らんからだ。女性駅員さんが こっちよと誘導してくれた。暑くて大変なお仕事ですねというと、異常でしょ?と笑う。リシケシュまではなんと4ルピーだった。5番線に行きなさいと言われて、階段を上がる。ホームは人で溢れ、みんな地べたにちっちゃくなって座り込んでいる。後から来た人は落ちそうで通れない。 
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この電車は1時間に1本あった。でもさ~、何でだろ~、出たばっかりだったのか?電車が来る迄 丸1時間は待った。
待ちながら、隣のホームに入ってきた電車を見てビックリ!!うそだろ。 
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やっと私達の電車が入ってきた。人が押し寄せる。おいおいおい!降りる人いるだろ?ハリドワールだよ、ここ。祭りに来た人がいるだろ!?降りる人いるのに乗り込もうとする人達。
力が均衡して静止している。こいつらアホだ・・・・。
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窓から子供を乗り込ませる母親。それに便乗して窓から乗ろうとするインド人を警棒で叩く駅警察。むちゃくちゃだ。痴漢らしき手も伸びてきて、不愉快極まりない。んもう~!こうなったら!と意を決して獣になる。乗り込み成功!!椅子の端っこを分けてもらい 何とか場所確保!とりあえず座れた~~。
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私の目の前に立っていたおじさん。

リシケシュまでの45分間、正直ぎゅうぎゅう詰めは座っていてもきつかった。暑い中、駅から乗り合いリクシャーでボロボロになって戻る。昼食を摂ってからアシュラムへ。ニケタンでは一躍ヒーローになる。ジョンが、電車に乗って帰ったって?あれだけ乗るなと言っただろお!!写真を見せると、あ゛~っ、くそっ!パレード逃したぁ~~!!と悔しそうにしていた。
ふっふっふっふ。

翌朝ニケタンのパルモスが、お姉さん、昨日ハリドワールで7人死者が出たよ、押されて死んだみたい。・・・・本当だった。新聞に載っていた

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いざ、ハリドワールへ!

12年に1度のヒンドゥ大祭のクンブメーラ!!
3ヵ月半に渡り 今年は1月14,15,20,30日、2月の12,15日、3月は15,16,24,30日、4月は14,28日にお祭りが行われた。私は4月14日を狙っていた。ニケタンに着いた時からスタッフに クンブメーラ情報をくれくれと言ってたが、本気か?という返事しか返って来なかった。とにかく人が多いからやめとけ、まず無理だ、行けたとしても帰れなくなるぞ、怪我するぞ、死ぬぞ、と脅されていたが 半分ジョークだと思っていた。
現に行って来たという人の話を聞いてるし、そんなに怯える事もない。

皆に聞いたら、行く気になってるのは私とジョンだけだった。しかしジョンは危ないという噂と妻の反対によって妥協し、前日に独りで行くことに決めた。私は祭りの当日じゃないと意味がないと思ってたので ジョンの帰りをワクワクして待っていた。彼は朝早く出かけて、昼食には戻る予定だった。しかし昼になっても彼の姿はなく、妻のユアンは心配そうにこまめに電話していた。午後2時頃 汗だくでジョンが戻った。
どうだった?どうだった?と聞くと、SO CRAZY!を繰り返していた。
今朝はさ~、6時にニケタンを出て、バスに乗って向かったんだよ、バスはエアコンも効いててゆったりと楽チンだったんだけどねぇ、着いたら人が多くてどこも道一杯!警察が沢山出ていて、みんな警棒を持ってるんだけどさ、ねえ警棒の使い方しってる? わかんない。 アメリカでは普通脅しに振り上げるだけなんだが、ここは違うよ、マジでバシバシ殴るんだ、動物にだってあんなに酷く殴るの見たことないよ、ハハハハ。
マジで?うわぁ~、帰りはどうしたの? 電車で戻った、でもね、言っとくよ、電車だけには乗るな!!TOO CRAZY!! 乗るのも降りるのも大変だ、バックはダメだ、水と最低限の金とカメラだけポケットに入れていけ、日焼け止めは塗っていけ、身軽に行くしかない、明日本気で行くのなら、そうだな、5時には出た方がいい、そして長居はするな、僕は9時には帰ろうとしてこの時間なんだからな、明日は今日より絶対すごい人出だぞ! 
そうかぁ~~、わかった。

大変そうだなと思いつつも 私はジョンの楽しげな表情を見逃さなかった。ますます行く気満々になる。新しく入ってきた美佳とヨシを誘ったら美佳が乗ってきた。4:30に門に待ち合わせにしようかと話していたら、ヨガの勉強しているインド人の女の子がクンブメーラ行くの?私も連れてって、と声を掛けてきた。ラッキー!ヒンドゥが解るのは心強い。4:30にと言うと、4:00にしよう、15分がアウトラインね。と言うのでOKする。

当日、4:00に門で待っていたが インド女子は現れなかった。
部屋を聞いてなかったので起こしに行けず、15分には美佳とニケタンを出る。
リクシャーを捕まえ、バス停に向かう。普通乗り合いなら5ルピーの所を150ルピー取られた。仕方ない。早朝でリクシャー無いし。道中このリクシャーワーラーは今日はハリドワールまでのバスはないよ、混んでて出てない、僕がこのまま連れて行ってあげるよ、という。幾ら?と聞くとあと450ルピー。ふざけんな。
しかし、バスターミナルに着くとバスは1台しか止まっていない。行き先はハリドワールではなかった。私達の前にリクシャーワーラーが集まる。辺りはまだ夜。ハリドワール?バスなんてないよ、俺のに乗ってけと言う。困った~、でも嘘かも、少し待ってみようと美佳と相談してると、バス停前の道にバスが止まり、運転手が窓を開けて ハリドワール!!と叫んだ。私達は早速乗り込み、窓からリクシャー達に向け LIAR!と口パクする。バスの車掌に20ルピーを払い、楽チンな姿勢でつい眠ってしまった。
目が覚めると、辺りはもう明るくなっていた。だんだんバスはブレーキを踏む回数が多くなり、ついに止まってしまった。混んでてもうこれ以上は進めないからここで降りてくれと言う。道わからないよ、みんなクンブメーラに行くから付いて行けばいい。
遠いの?もう、すぐだよ。しょうがないから降りる。うっ!寒い~~!!
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みんな、車を乗り捨てている。これじゃ進めないわ。
バスはもっと大変。引き返さなければいけないもの。寒いながらも歩くと気がまぎれる。陽が差したら今日も昼間は暑くなるのだ。
美佳が大丈夫?と聞く。もちろん!と答える。私ね、こういうトラブル結構好きなの、これからどうなるかワクワクしちゃうんだ、と美佳。あ、私も私も~!!いいパートナーと出会ったのを感謝。ぞろぞろとみんなの後に続く。良く見ると色んな人達が歩いている。ウールを身に付けたカシュミール地方の人、私達と同じ顔のネパール人、お揃いの赤のチョリに黒にゴールドの刺繍のサリーをつけた家族、みんな信じる神は一緒。

やっと川が見えてきた。バスは川の南東側を下ってきたので、橋を渡る。ガンガーは 本流と沐浴用のCANALに二つに分かれていて ここでは最初の橋を渡ったのだった。
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どっちに行ったら良いのか、地図も何も無かったので、人の流れに任せる。お腹が空いたなと思っていたら、チャイ売りに出会った。このチャイと、気まぐれで買ったパイの美味しいこと美味しいこと!!今でも忘れられない。インド人に混じって道端に座り食した。
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何とかエネルギーも摂れ、元気に歩き出す。
流れに任せていたら シバの神様に向かっていた。
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神様の足元は広場になっていて みなさんどうもここで寝泊りしている様だ。
入るのに120CMの柵を登って越える。 a150a44e.jpeg








柵の上から。 みんな 結構必死。

何とかメインガートの反対側にいるのが分かったので 橋を目指す。
思ったように行かないのは仕方ない。道一杯に人がひたすら歩く。道の傍らには草むらが広がり、人が寝泊りしている。子供が退屈して懐かしくも妙なおもちゃで遊んでいた。後ろで腰に手を当て笑っている女性は彼の母か祖母。
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ひとり、無茶な若いサドゥが笑顔でパフォーマンスをしていた。ほぼ裸で 体中を黄色く塗り、階段状にカクカク折った針金を尻尾の様にお尻に付けていた。ヒンドゥで何か口上を言いながら、肘を曲げた左手を指差す。良く見ると上腕に60CM位の鉈を突き刺していた。濃い色の血が出てる!普通に。無心でビックリして見入ってしまい 写真が取れなかった。ってか、皆に押されて立ち止まる余裕は無かった。そんな中を大きなクラクションを鳴らし、でっぷりしたVIPのおじさんを乗せた救急車やバイクが人の間を抜けていく。
この怪我人を乗っけてってやれよぉ~!と心で叫ぶ・・・・。
 

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再診

さすがに今朝の瞑想&ヨガには出れなかった。朝ご飯を取り、ユキの様子を見に行く。
昨夜に比べるとだいぶ良くなって、ちゃんと話せるようになっていた。
ジョンによると、脱水症状が酷くなると内臓や脳に血液が行かなくなり機能しなくなるそうだ。
確かに昨夜の彼女は朦朧としていた。

ゆっくり支度をして、リクシャーで再度病院に向かう。何とか午前中に入れた。昨日の血液検査では肝炎が指摘された。AST、ALTの数値がかなり高い。通常 40~200位の所、4000もあった。彼女はインドに入る前に、南アメリカと中東を経由してきているので 色んな病気が疑われていたが、とりあえず他はネガティブだった。今回は肝炎がウィルス性かどうかの血液検査と、CTエコーを取る事になった。ユキはまだフラフラしていて、今日も点滴を打って欲しいと言ったが、ドクターは必要ないとの診断だった。

CTエコーは病院内に施設がなく、近くのクリニックに行くように言われる。処方箋をもらい、すぐそこだと言うので彼女を待たせて歩いてみる。全然すぐそこじゃない!道端の店のおじさんに聞いたら、ヒンドゥだったがリクシャーと言う言葉が聞き取れた。病院に戻り、この暑さじゃ無理なのでリクシャーで向かう。20分もかかったじゃないか!クリニックに入ってまたビックリ!!すごい患者の数。狭いスペースにびっしり座っていた。処方箋を見せ、診察料を払う。600ルピー。何とかユキを座らせ、壁の掲示板を眺めていたら ここの診察料は一律で450ルピーだという事が解った。ふん、ここにも外国人料金があるのか・・・。隣にいたおばさんが話しかけてきた。彼女は腎臓が悪く、酷い時は痛みで動けないそうだ。もう1時間は待っているのよと言い、何番なの?と彼女の61番の番号札を見せた。え?知らない、番号札なんてどこでもらうの?と聞くと受付した時に貰うのよと。やばいと思い受付に行こうと立つと、ユキが呼ばれた。おばさんはかなりムッとしていた。そして私に幾ら払ったか聞くので600だと答える。
彼女の顔に憤慨と諦めと痛みの色を見る。
I'M SORRY.

ユキに呼ばれて中に入る。A/Cが効いた暗い部屋に 最先端の医療機器が並ぶ。そこで日本となんら変らなくエコー写真を撮った。先生は 肝炎だね、だいぶ肝臓が腫れてる、と言う。終わって部屋を出ると、さっきのおばさんが看護婦にクレームをつけて食い下がっていた。
お互い 痛い表情でサヨナラをする。
写真と所見の入った資料を貰い 病院に戻ると、病院は昼休みに入っていた。夏場は12時から16時迄お昼休みなんだって!急いで二階の採血室に上がると、何とか採血はして貰えた。既にかなり疲れを見せているユキを椅子に座らせ16時迄待たせるのは無理なので 昨夜使ったERのベットに寝かせてくれるように看護士に頼みこむ。なんとか承諾をもらい、横になるとそのうちユキは眠ってしまった。

看護士とお喋りしていたら チャイでもどう?と誘われたので 外のカンティーン(食堂)に行く。彼は研修生としてこの病院で働きながら学んでいる、ソナ26歳。本当は僕は歌を歌うのが好きなんだよ、本当に上手いんだ、聞かせてあげたい、歌っていると神に繋がった気持ちになるんだよ、もうそうなると僕の歌じゃなくなるんだ。それはすごい!是非歌い続けるべきだよ、私も聞きたい、うん、でも歌じゃ生活できないんだよ、時々お祭りなんかで人前で歌うんだけどね、今度いついつに歌うから見に来ないか? ごめん、もうその時にはリシケシュにいないんだ、残念。 そうかぁ、残念、でもね いつかは夢がかなうと信じているんだよ、僕は悪い事はしないし 真面目に良心で生きている。だからいつか神様は僕にチャンスをくれるよ。うん、きっと叶うね、CDを出してくれれば 私買うよ!有名になったら応援する。 ありがとう!
とても素直で 話していて気持ちのいい青年だった。
成功したら分かるようにと 写真を撮らせてくれと頼んだ。ちょっと照れて可愛かった。
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なんと彼は私を28歳くらいでしょと言ってくれた。嬉しいけど妙な気持ち。

ERに戻ると、ユキは起きていた。まだ16時まで時間があって 長いね~と話していたら突然 もういいよ 帰ろうよ、検査の結果なんてどうでもいいから ほっといて帰ろうと言いだした。さすがに私もキレる。思い切り叱ってあげた。彼女は35歳、子供じゃない。病気はあなた、何の為にここまでお金をかけて頑張ったの?病院に来たのは何の為?身体に何が起きてるのかはどうでもいいの?私の怒りに彼女はしゅんとしていた。

はぁ~、一体どこに意識があるのか。病院で寝ている自分が恥ずかしいのか、インドの病院が嫌い?病気である自分を認められない?こんなの旅慣れている自分じゃない?直視できない?逃げたい?無かった事にしたい?
そんな感情こそどうでもいい!! ばかっ!!

人を理解するのは容易じゃないし 得意じゃないんだ。

16時になり、血液検査を貰いに行き 写真と一緒に先生に見せる。数値は4000から2000台に下がっていた。先生はウィルス性肝炎だという。何型かと聞くとA型かE型だと。E型なんて聞いたことない。ジョンに聞いても、彼も良く知らないと言った。とにかく肝炎は休むしかない。15日間安静にしなさいと言われ 肝臓の薬を貰って帰った。

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HOSPITAL

私がニケタンに来てから3日目に、ユキが来た。滞在を決める前に、このアシュラムがどんな感じか見たいし 滞在中の日本人の意見も聞きたいとニケタンに頼み、お昼を食べてったらどうかと提案されたそうだ。旅が長いだけあってしっかりしている。確かに12日分の費用を前払いするのだから最もだ。

食堂で早速意見を聞かれた。私はまだ入ったばかりだけど 気に入ってるよと答えた。私の左にはサオリが座っていた。
サオリはヨガを学んでいて、インドの宗教や文化に詳しい。ヒンドゥも少し話せてハッキリした物言いのきりっとした女性だ。彼女は翌日ニケタンを出て、少し離れた所に安い部屋を借りる事になっていた。
ユキは私の横で食事をしながらサオリに話を聞きつつ ニケタンの短所探しをしていた。旅費をギリギリまで切り詰めた旅を続けると 値段交渉に使うネタ探しを ついしてしまうものだ。しかし、ユキはそこに皮肉を取り混ぜていた。これがサオリの鼻についた様だ。サオリはそれでも有効情報を与えてはいたが、時々ユキの甘えたようなジョークのようなアホ発言に そんな事言うならここじゃなくて1000ルピーの部屋でも何でも泊まればいいじゃない!と小ギレしていた。ユキはそれを苦笑いで受け止めていた。
私は2人の間で妙~な感じになっていた。

結局、サオリの入っていた部屋にユキが入ったのだが 何日か姿が見えなかった。ユキは翌日から熱が出て寝込んでいたらしい。この施設の責任者はドクターでもあり、すぐ診て貰ったらしいのだが 貰った薬を飲まなかったそう。解熱剤だっていうけど何の薬か分からないからっと。そのうち下痢が始まった。彼女はまた 町の医者に連れて行ってくれるようニケタンに頼んだ。診断は 熱が無いので様子を見てとの事。下痢止めを貰っただけだった。彼女は、町医者は普通のアパートみたいな所で ニケタンのボスの部屋(診察室)と変らないんだもんと不満を言った。彼女が何を望んでいるのか良く分からなかったが、どうも病院の様な施設で白衣の医者に診てもらいたかった様だ。

ニケタンのボスは彼女にイラついていた。彼女も彼にイラついていた。彼は彼なりに色々してやっていた。しかしユキはまず、彼を信頼していない(こういうのは明らかに伝わる)し、細かいニュアンスが相手に通じてない。はっきり不満も言っていないし 自身、どうしたいのかが分かっていない。ボスは 彼女は英語が解らない!という。そんな事はないんだけど はっきりと理解できてない部分を想像で補って解釈している節があった。生理になった事も伝えられてなかった。5日間なかなか調子が良くならないので 今度は大きな病院に連れてって欲しいと頼んでいた。しかし 旅行保険の会社に連絡出来ないので行けないの、と言っていた。なんで?と聞いたら、保険会社はシンガポールにあって インドからのコレクトコールの仕方が分からないからだと。そこまで切り詰めるのか・・・。

ある日、ジョンがアメリカで開業医をしていると聞いたので ユキの事を相談した。ジョンは常備していた下痢止めの薬を持って、ユキの部屋を訪れた。彼は物柔らかに ゆっくりと丁寧な英語で 脈を取り、診察した。インドの下痢についてひと通り説明をし、抗生物質をあげるから沢山水分を摂るようにと言った。ユキは彼を信頼したようだ。もらった薬を素直に飲んでいたが、エレクトラルという経口補水塩がまずくて飲めないと言っていた。でも飲むべきだった!
翌日、今度は吐いて 食事はおろか水も飲めなくなった。

ラフティングに行った日の夜、ユキの部屋を訪れると 彼女はベットでぐったりとしていた。これはマジでやばそうだと思い、病院に行くよとユキを起こす。ジョンを呼んで相談すると、完全に脱水症状だから点滴を打ってもらうといいとの意見。ニケタンのスタッフに話をして車を用意してもらい 大きな病院に連れて行った。ニケタンのボスは私に頼んだよ、と声を掛け、背の高い重臣スタッフがあとから病院に来てくれた。
ERで、夜10時過ぎに医者と面接。症状を告げると、肝炎の疑いがあるとの事。予防接種は受けてないので血液検査をして、点滴を2本打ってもらう事になった。診察料と検査料を別々の支払い所で立替え、点滴液と針やチューブ、針を止めるテープなどを薬局で買って来てあげる。彼女はキャッシュレスで診察をしたかったみたいだが、医療費なんて 後で保険会社に請求すればいいのだ。彼女は顔が黄色く、白目にも黄疸が出ていた。ぐったりしながらもインド医療の衛生面に不満を言っていた。私にはもうそういう事は聞こえなくなっていた。針を刺して採血してから点滴チューブを繋いでもらう。ユキの身体は生理食塩水をゴクゴクと飲み干している様だった。そのうち彼女は眠ってしまった。

長身のニケタンスタッフは、私の夕食にとサンドイッチを持って来てくれた。ボスが奥さんに作らせたそうだ。彼自身の奥さんも私に夕食を食べに来るようにと言ってるそうだ。ありがたいですが、サンドイッチで十分です、奥様にお礼を言って下さいねと丁寧に断り 彼には自宅に帰ってもらった。ユキを独り置いて食事しにいくわけにいかないもの。待ってる間、他の患者の付き添いの人や 看護師とお喋りして過ごした。ERだけあって、重症な人が多い。腎臓疾患が多いみたい。

私もとりあえず泊まりを覚悟してはいたが、点滴が終わるとユキは意識もハッキリして 帰りたいと言った。医者に聞くと、明日また来なさいと帰宅を許してくれた。早速ニケタンのスタッフ、パルモスに電話を入れ、これからタクシーで戻るので門を開けておいてくれと頼み、帰宅した。時間は12時過ぎていた。
 
長い1日だった・・・・。

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職業:
自営業
趣味:
自己紹介:
早稲田にてアートメイクサロンをしています。出張もするよ~♪興味があったらご連絡ください。バックパックの旅が大好き。息子達を放ってふらっと旅に出ます。ふふふ。

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