また、夜。
もし、太陽が死滅してしまったら、それきり昼間は消えてしまうのだろうが、
夜は宇宙が存在する限りそこにあり続ける。
夜とはすなわち宇宙のことなのである。
宇宙が死滅すれば、たぶん全てが消えてなくなってしまうだろうから、
われわれがたどり着いたちっぽけな概念に従って言うなら、
「夜は永遠である」
そういうことになる。
というより、昼こそが異常事態なのであり、本来なら、われわれはいつでも、
あの暗い闇に浸されているはずだった。
もし昼がなければ、人類はもっと 宇宙との一体感を享受し得たに違いない。
宇宙の謎を体感的に解くことが出来たかもしれない。
そして、もっともっと孤独について多くを学べたかもしれない。
もっとも、昼がなかったら、人類は早々に死滅していたのだろうが。
しかし夜になると本当にろくなことを考えない。
吉田篤弘 「つむじ風食堂の夜」 より
子供のときに同じ様なこと考えた。
でも孤独という概念が無かったので
とにかく怖くて 考えるのを止めてしまった。
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